イラン国境~カパン 6日間(走行3日) 走行距離82㎞ (累計9,460㎞)
美しく過酷な国へ。
越境地点に向かう国境線沿いはアップダウンが多い。
越境地点の Norduz は町ではなく、イミグレーションなどの建物しかない。両替所やレストランもあるので最後に残金を調節することは容易だった。
そして入出国は思っていたほど厄介ではなかった。イラン側ではチェックはなし。出国審査場でスタンプを押されておしまい。
アルメニア側では橋を渡った所で医療チェック(体温測定のみ)やパスポートチェックがあり、建物内でビザの申請と入国審査。
ビザの申請も用紙に記入して提出、お金を払うだけでビザをもらえる。
ビザ代は一応アルメニアのお金で払うこと!って料金表に書いてあったが、ドルでも受け付けてもらえた。
・21日まで 3000ドラム 又は 10USD
・120日まで 15000ドラム 又は 38USD
入国審査のスタンプも質問なしで押されて荷物検査も特になく、税関申告があるか聞かれて、ないよ。と答えて終了。
建物の出口のところにカフェとATMがある。
国境の町アガラックは素通りして次のメグリという町に向かう。取りあえず初日ということで何となく街に泊まりたかった。
紅葉が綺麗な、狭い谷沿いにある小さなメグリの町。
ロンプラに乗っていたメグリの宿
HaerB&B (クリックで地図)
中心からは病院の前を通り1.5kmくらい少し登る方向に歩く。国道をうろうろしているタクシーに聞いた方が早いだろう。宿の息子さんはドライバーをやっているので彼に運よく見つかれば、タダで連れてってくれるだろう。
・5000ドラム/人 ドミになるか個室になるかは客の人数次第。ドミと思った方が良い。トイレ共同。B&Bなのに朝ごはん別料金だが、綺麗な家で快適。Wifiあり。
特に何もないメグリの町の町の中心。携帯電話と銀行、スーパーがあるくらい。こんな街に2泊も滞在した旅行者はあまりいないだろう。
中心から少し登ったところにアルメニアらしい教会が美しいロケーションに建っている。
民家に干し柿。名産らしい。
メグリを出発。首都エレバンまでに2000m以上の峠がいくつもある挑戦ルートの始まりだ。
ぐんぐん標高を稼ぐ。
雪山が見えてきた。
ぐんぐん寒くなってくる。一応シャツ一枚だが、登るのをやめたら寒くていられないくらいだ。
厚着をしたメグリに向かって降りるサイクリストに会う。峠は風が強く危険らしい。峠を超えてしまおうかなとも思っていたが、すぐにキャンプを張ることにした。
屋根付きの休憩スペースに、川、ちょろちょろ水が出ている水場、BBQコンロ(?)といかにもキャンプしてくださいな場所を発見したのでここにした。アルメニア南部はこういうところがちょくちょくあって夏だったらもっと楽しそうだ。
あまり寒くない標高でキャンプを張る予定だったが、結局標高2000mもある場所にキャンプを張ることになった。
枯木に火をつけて暖をとりながら過ごした。雪がちらつき始めていたので屋根の下のテーブルにテントを張ったためか、背中が冷たく寒くてあまり寝られなかった。
そして朝。
昨日まで晩秋の景色だったのに、朝起きるとこんなになっていた。
予想はされていたが、積もるとは思わなかった。天気が回復する昼頃まで待機することになった。
国道に戻るとちゃんと雪解けされていた。朝からでも行けそうだったなと思う。
一変した景色を見ながら登り続ける。スキー場に向かうような道。
そして峠(2535m)に到着。積雪で標識までいけなかった。たぶんこのメグリ峠が一番標高差もあってきつかったと思う。
峠の反対側も白銀の世界。そして北斜面のとなる下りは少し凍結しているし、何よりも寒くて安物のスキーグローブでは、お湯で手を温めないといけないほど手が痛かった。
下り始めてしばらく、中腹にあるカジャランという町で軽食休憩。寒ーい雰囲気の町。お店のおばちゃんはコーヒーを出してくれて嬉しかった。アルメニアのコーヒーは粉が下にたまっているほど濃いタイプ。
そしてカパンの町に着いた。メグリの宿で出会った旅行者と再会する。
強い寒気が来ているこの期間は次の峠に向かわず、快適なホテルで3泊のんびりすることにした。
Lernagorts Hotel (クリックで地図)
町の中心の公園に面したところにあり、旧ソ連式のビルだが、一番良いホテルに見える。だけれども安い部屋もある。
シングル5,000ドラム~
ツイン10,000ドラム~
二人でシェアした部屋はトリプルをツインの料金で使わせてもらえた。
そういえばアルメニアに来て遂に、お酒解禁!。ワインとかウォッカとか買ってきてのんびり2人で過ごした。
珍しい?ザクロワイン。
これがザクロ。(なのかな??) 今はシーズンなのかイラン後半くらいから道端で良く売っている。
ホテルの窓から見たカパンの町。イランとはずいぶん雰囲気が違う。何というか、美しい。
メインストリート。大きな街ではないが、食べ物には困らないし、鉱業が盛んで仕事もあるためかしらないが、活気がないこともない。ほどよくホンワカした街。
ビルからビルへ。洗濯物の干し方が面白い。
寒気が過ぎ去るのを見計らって出発。メインロードを外れ、修道院で有名な、タテブに向かう。