町を見据えるようにそびえるリコ山(セロ・リコ)
ポトシの標高は4000m超。世界で最も標高が高い都市だそうだ。少し早く歩くだけでも息が切れる悪いやつから逃げられない町だ。それ以前に僕はスクレで食べた何かにあたり、食中毒になりしばらくここに停滞する羽目になった。おかげで空気の薄さにはずいぶん慣れてしまった。日差しは強く日本の冬の陽気のようだが、昼間でも影に入ると寒い。
絶景の中に町が合成されたような感覚に陥る。
この町はスクレやサンタクルスに比べると外国人観光客を多く目にする。ボリビアは先住民インディヘナの割合が多く、人目で現地民と外国人の区別がつくのだ。また、旅行会社も多く並んでしのぎを削っている。観光客の目当てのツアーがあるからだ。
それは、”鉱山ツアー”。ポトシは植民地時代に銀山として開かれた町なのだ。そうでなければこんな山奥にこんな大きな町をわざわざ作る理由も無いだろう。
今でも資源は残っており、沢山の人が鉱山で働いている。その厳しい実態を見つつ鉱山の中を探検できるといったツアーがこの町の観光資源なのだ。
最初に鉱夫たちの市場でお土産を買う。買う買わないは自由だが、なんか買わないと気分が悪くさせられる。ただ、決して観光客用に高いわけではない。
嗜好品のコカの葉(コカインの原料)やダイナマイトもフツーに買える。これらをお土産に持っていくのだ。
頼りない作業服に着替えて出発です。鉱山のふもとへ。
分離工場。鉱物から銀を取り出す。
ほらほら。砂の銀
行動の出入り口。トロッコの軌道がある。トロッコといっても台車を人が押すだけなのだ。
よけるところも少ないのにトロッコが何度も通る。かなり危険と隣り合わせのツアー。
仕事してる人は僕らの事邪魔じゃないのか。
全ての作業は手作業で行われている。電動のコンベアなど、この時代において文明の利器は一切無しだ。まさに人海戦術。みんなコカの葉を口に含みながら昼飯抜きでやっているそうだ。よく見ると皆ほっぺたが膨らんでいる。コカの葉にそんなに覚醒作用があるとは思えないが、これで空腹をごまかしているのだ。
これ、テオとかいう鉱夫たちの神様。安全に鉱物が取れますように。。
たばこ加えさせたり、コカの葉がばら撒かれたり。祭られ方がおもしろい。
なんか毒々しいものがいっぱい垂れ下がっている。これは鉱物じゃない。きれいなのか気持ち悪いのか。。
かがまないと歩けないようなアリの巣のように張り巡らされている鉱山の中を2時間歩き回った。途中脱落者も出るくらいのちょっとハードなツアーだった。それでも他ではまずできないような貴重な体験だった。
鉱山ツアーの影に隠れてしまったが、ポトシの町それ自体も世界遺産に登録されたきれいな町である。植民地時代の建物が今も未だ平然と残っている。スクレと同じく教会の多い街だ。
町の中心にあるカテドラル(今は入れません)
夜のライトアップがきれい。
ラ・コンパニーア・デ・ヘススの塔。これは塔だけで教会はない。
セントラルマーケットはあんまり活気が無いが、マーケットの建物の周り広い範囲にわたってマーケットと化し活気がある。
夜景はそれなりだが、鉱山の輪郭がライトアップされている。
おなかを壊して滞在期間が長くなってしまったが、ホステルが快適でなんとか回復した。
——————–情報コーナー——————————-
スクレ→ポトシ 普通バス 17ボリ+バスターミナル使用料2.5ボリ
宿:Carlos-V(カルロス・キント) 個室70ボリ(トイレ共同)
部屋の雰囲気は少し高そう、Wifi遅め、朝食パンのみ、屋上きれい
鉱山ツアー Big Deal Tours 90ボリ(言い値100ボリ)
安い旅行会社で値引き後60ボリからあるが、工場見学などが省かれる
ラ・コンパニーア・デ・ヘススの塔登るのは 10ボリ
市内バスは後払い式(1.3ボリ)
Carlos-V(カルロス・キント)共同スペース
※1ボリ=約12円
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