シルクロードの行き着く先

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ついにローマへ到達。 コロッセオの前で。

ローマに着く手前、リド・ディ・カステル・フサノに着くころ、が降ってきた。そこから少し海岸線を走ったところにある、リド・ディ・オスティアで泊まろうと思っていた。ローマにつく日は晴れが良かったからだ。

しかし、天気予報では暫く先まで雨の予報が出ていた。待っても無駄だなぁということで、やむなくローマへ向かう

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ベンチが並ぶリド・ディ・カステル・フサノのビーチ。
オフシーズンだからか雨だからか、雰囲気は寂れている。

雨はどんどん強くなってきた。ローマへと続く最後の道は交通量が多く、道の端は植えられた松のような木の根が作るアスファルトの割れ目や水溜りがストレスだった。

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ローマの城壁をくぐる。生きた古代遺跡、イタリアの中心へと。

まだ宿を決めていなかったが、とりあえずコロッセオに向かう。天気がいい時に改めてとも思ったが、やはり記念撮影をするには今しかないと思ったからだ。(冒頭の写真)
5年前に見たコロッセオが見えると、この気分の悪いゴールにも少し興奮を覚える。
雨でも観光客がまばらにいるコロッセオ。道路沿いにある小高くなっている場所には観光客がいなかったのでそこで記念撮影を取った。

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興味を持ってくれた夫婦が話を聞きに来てくれ、写真も取ってくれた。

その後の宿探しは難航した。前にも書いたとおり、イタリアの安宿はアパートの一室と使っていることが多い為、大都市ローマでは自転車を置くスペースが無いと断られたりした。静かに盛り上がれる個室が良かったのだが、それはあきらめ、トルコからギリシャまで共に走り、すでに韓国へ帰っているトングから聞いていた宿に向かう。

駅近くの治安が悪いエリアだが、それはいまさら問題ない。とりあえず今日は、、と言うことでそこに泊まることにした。結局一週間もいたのだけれど。

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値段失念(20ユーロ?/ドミ)
朝食、夕食付、ホットシャワー、Wifi

※Wifiは滞在初日を除いて殆どつながらなかった。接続会社のトラブルだったといっていたが、、インド人だしな。
※日中は掃除などの為、基本的に滞在不可の点が不便。
※朝晩は簡単な食事が出来、週末はシャングリアが振舞われるのでおトク感は抜群。
※インド人やミャンマー人がやっている宿で、最初は独特の態度がやっぱり面倒だったけれど慣れるといいスタッフばかりで良い。
※付近はインド人や中国人が多いエリア、客はラテン系が多く騒がしいけれど仲良くなれて宿内は楽しかった。

南米時代を思い出す同宿のブラジル人やペルー、アルゼンチン、コスタリカ人など、中南米の旅行者と仲良くなったり、夕食を共にしたり、安い酒で騒いだり、結構楽しい宿だったけれど、写真が残っていないのはなぜだろう。あまり安全な宿には見えなかったからかなぁ。

一週間のローマ滞在期間は、残念ながら雨ばかり。梅雨のように一日中雨が降り続く日が多く、のんびりこの街を歩くのも億劫だった。それでも前回よりは圧倒的に長い滞在期間。雨が止んだのを見計らいつつ、ちょろちょろとは歩き回った。

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前回は行かなかったはずのバチカン博物館へ。

途中退場ルートなしの広大な館内を順路通りに一周するので時間がかかる。私はもう一度見たいものがあったので二週したけれど雨なので丁度良かった。

最大の見所の「最後の審判」「アダムの創造」を含むシスティーナ礼拝堂は撮影禁止ですごい人だった。

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個人的には古地図が描かれた回廊が面白かった。道中見てきたとおり、山の上に教会を中心とする町が描かれていたからだ。

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久々に日を浴びたコロッセオはまた違った表情をしていた。ローマに着いて先ずここを訪れたことからも、ここは私の中でローマの象徴なのだろう。

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ローマ市の中心といっても良い場所に聳える壮大なエマヌエーレⅡ記念モニュメント。宿の仲間がウエディングケーキと呼んでいたのが面白かった。
街を適当に歩いていると良くここにたどり着く。

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記念塔の周りは観光客や市民(?)が四六時中歩き回っている。

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街の小さな教会も古く芸術的だった。

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トレビの泉は大改装中で水すらなかった。願いを叶えに来た人たちは残念そうに眺めていた。

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夕暮れの街をスペイン広場の階段の上から眺める。幾つもの教会が重なって見える風景は幻想的だった。大都会では通常感じることの無い感覚だ。

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きらびやかな共和国広場の夜景。観光客は少ないけれど、結構綺麗だなぁと思う場所。

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共和国広場に向かって立つ遺跡のような教会に入るとまるで地下にあるかのような感覚を受けた。

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ローマ中央駅。切符販売機の所にいたおつりをかすめ取って行く人たちは見当たらなくなっていた。5年前より明るく健全な駅に見えた。

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サンタマリア・マジョーレ聖堂。教会らしくない作りではあるが目を引く豪華な建物だ。
駅の近くに位置し、近くに大き目のスーパーもあり、中で雨宿りや時間つぶしに最適。

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聖堂の内部より。

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ローマに来たら訪れなければならないバチカン市国、サンピエトロ大聖堂
世界を代表する教会建築はいつみてもでかい。

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内部も見上げる大きさ。
実はいろいろなものを見てきたせいか、または二度目だからか、こんなもんだったかなぁと思ったくらいだけれど。

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前回も来たけれどやっぱり高いところに登りたい。聖堂の上に登る。手前の広場や、ローマの町が美しい角度でぐるっと見渡せる絶妙な高さだと思う。

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パンテオン。ギリシャ式の入り口の向こうに円柱状のドーム天井を持つ建物がある変わった建築。内部は教会施設だ。

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ベネチア広場に現れた
晴れたり雨が降ったり、滞在後半は梅雨のような雨では無くなってよかったけれど、天気が良く変わる。

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コロッセオに続くかのように連なる都市遺跡群。街の中心にこのような遺跡が残っているのは凄い!と前回思ったが、古い町並みを壊さずにそのまま今でも使っているイタリアの小さな町々を見てきた後では、それが朽ちただけのようにも見える。

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天気がいい日は殆ど無かったが、最終日は雨に洗われた綺麗な空気を見せてくれた。
それだけで来てよかったと思わせてくれた。

ローマを目指すシルクロードの旅はここに完結
やり遂げたんだろうけど、この時点では実感は何も無かった。物足りないのかもしれない。いや、それよりも、この後の事を沢山考えなければ無いからだ。まずは次をどうするか。それすら決めるのに時間がかかる今日この頃。

とりあえず次の旅はなし。それはローマに着くころには意思が固まっていた。
社会復帰をしてみようか。。5年以上に渡る旅の中で、突拍子も無い人生を突き進む事を続けるような出会いは見つからなかった。ではその長い非日常の中で得たものは何だったのだろうか、それを考えながら次へと進む。

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