密林の中に頭を出すティカル5号神殿を見つける(セントラル・アクロポリスから)
ティカル遺跡はグアテマラ随一(いや、唯一?)の観光資源であるマヤ最大とも言われる神殿都市の遺跡だ。
規模はメキシコに数多くあるそれよりも圧倒的に大きく、かつグアテマラの開発力のなさも幸いしてか、まだまだ密林に隠れた感のある遺跡らしい遺跡だ。
雨季と言うこともあるだろうが、グアテマラだからか、遺跡のすばらしさの割りに観光客もほとんどいないと言ってよいくらい少なく、秘境の遺跡を堪能できた。
シェラから夜行バス(長距離は一応ちゃんとしたバスもあるのです。)で、サン・ベニートへ(フローレス島のある町)。
早朝、バスターミナルに着く前にフローレス島でバスは一旦停止し、そこでティカル関連の旅行会社の人間がどやどやとバスに入ってくる。
僕もつられて寝ぼけて降りてしまった。
ここから旅行会社を使ってティカルに直接いけるし、フローレス島で泊まるにもここで下りたほうが良い。
しかし、今日はティカルのそばまで行って休もうと思っていた僕は下りる必要がなかった。
もちろん、旅行会社はティカルまでへの移動もやってくれるのだが、高い気がした(80ケツ/往復)ので断った。
結局そこからバスターミナルまで歩くハメになった。[E:crying]
後でバスの棚に一部の荷物を忘れてきた事に気づいたのでちょうど良かった。怪我の功名ということにしておいた。
ターミナルまで2kmぐらい、朝なのでまだ暑くなくてよかった。ターミナルでも移動専門の旅行会社が多く、あんまり安くない。ローカルバスは皆ないというが、信用おけない。
バスターミナルの裏に回るとたくさんのローカルなバンがとまっていた。なんだあるじゃないかということで、その中でティカルに行くものを探し、それで行くことが出来た。
今日ティカルに入場するつもりはなかった。
しかし遺跡に向かう途中、ずいぶん手前でチケットを買わされた。しかも今日のみ有効。後から交換するように頼んだが、だめだった。
おかげでそのことを知った午後に急ぎ足で観光する羽目になった。夜行バス明けの長い一日だった。
ちなみに、次の日のチケットを買うには午後3時以降に上記のゲートを通過しなければいけなかったらしい。情報不足だった。
テント場はレンタルテントがないので、ホテル・ジャガーのキャンプ場へ。
小さな屋根の下にテントが4つ並んでいるだけの粗末なキャンプ場。いいホテルだけあってシャワーの出は抜群。
こちらが公営?のキャンプ場。(一泊 Q50) レンタルはしていない。テントがなくてもハンモックがあれば屋根の下で就寝可。小さく写っている片足のおじさんが管理人。
場内地図(クリックで拡大)ちなみに場内マップの紙は配布されておらず、有料。
そして遺跡へ歩く。遊歩道ではなく森の中の道という感じ。遺跡の規模は大きく午後の4時間程度では全部は見ることはできない。とはいえ全部見る前におなかいっぱいになる人もいるだろう。場内でゆっくりできる2日券とかがあればいいのにと思う。
遺跡は結構うっそうとしたジャングルを歩く。
雨だとすべりやすいところもあるので、トレッキングシューズ推奨。
遺跡の写真を紹介。
初めにグラン・プラサに向かう。ここがティカルの中心地だ。このあたりだけは芝生など多少整備が進んでいる。
二号神殿。 ティカルを象徴するピラミッドだ。ピラミッドは登れない。
向かいがわに一号神殿もあるのだが、修復中で見ることが出来ない。
周りには石碑が点在。
アクロポリス・ノルテ全景。たくさんの建築物の集合体だ。結構奥行きもあり、登って奥にもいける。
アクロポリス・セントラル。グランプラサをはさんでアクロポリス・ノルテの向かい側にある。同じく複合建築。この奥から撮ったものが冒頭の写真である。
アクロポリス・セントラル内部の通路
割と自由にあることが出来るが、さっぱり人気がないので怖いと言えば怖い。こうもりがいるので注意。
アクロポリス・セントラルから撮影したグラン・プラサ。 右端が二号神殿である。
森を少し歩きたどり着く5号神殿。大きなピラミッドである。 少し前は登れたみたいだが今はもう登れない。
7つの寺院群 (Siete Templos)
「失われた世界」 (Mundo Perdido)
グラン・プラサを離れるとうっそうとした森の中の遺跡を訪ねる事になる。
蚊が多いのでゆっくりはできない。常に動いていないとやられる。
「失われた世界」 ティオティワカンに近い形のマヤにしては珍しいピラミッド
遺跡構内には小動物が多い
ナスア・ナリカ と呼ばれるハナグマ
猿はたくさんいる。えさを取りにくるわけではなくそんなに人に離れている感じはしない。自然でいいなと思う。
朝もやを見にくるツアーで有名な4号神殿。
横に据え付けられた階段で登ることが出来る。現在唯一登れるピラミッドである。
密林の上に出ると見えるのは森・森・もり。 1,2,3号神殿、失われた世界のピラミッドなど数箇所だけ、小さく頭を出しているだけだ。
森を切り開いて繁栄したティカル、崩壊して1000年以上かけて密林の中に身を潜めているのが実感できる場所だった。
4号神殿は遺跡のもっとも奥に位置する。この頂上で夕日を眺めて戻ることにした。
不本意ながら午後の観光となったが、雨季にしては天気がもってくれたほうだ。
戻りは別のルートで帰ることにした。
まもなく雨が降ってきた。
複合建築"O"
雨が降っても森の中はあまり感じない。しかし撮影はここまでにして、残りいくつかの建造物を見て遺跡を後にした。
翌日の朝、もう入場できないのでふてくされてキャンプ地でゆっくりする。
遺跡以外のを少し見てからフローレスに向かう事にした。
ビジターセンター
博物館とお土産やさんが入っている。
ティカル遺跡の模型がある。大きくてわかりやすい。
隣にあるひときわきれいな建物は日本のJICAのティカル保存研究センター。こんなところまで手を出すとは恐れ入る。
基本的には研究施設だが、訪ねてみるとちょっとした展示物を見せてくれた。日本人の人には会えなかった。
不本意の急ぎ観光だったが遺跡のすばらしさは十分感じることが出来た。
——————–情報コーナー——————————-
シェラ → サン・ベニート(フローレス) バス 一晩 300ケツァール
サン・ベニート(フローレス) → ティカル遺跡
乗合いバン 30ケツァール
※エル・レマテまでは 20ケツァール
ティカル入場料 150ケツァール
(参考)現地で聞いたガイド料など
遺跡ガイド 300ケツァール/グループ
早朝朝もやツアー 100ケツァール+時間外追加入場料100ケツァール(当日のチケットも必要)
ティカル宿:Hotel Jagar テント(レンタル込) 100ケツァール(交渉後)
※1ケツァール(グアテマラ)=12円
—————————————————————